改めて観てみたんだけど、何度観ても衝撃的だわね。
募集された一般人を「看守」と「囚人」に分けて、刑務所に見立てた密室空間でお互いそれぞれの役割を演じさせるのだが、徐々に看守による囚人統治がエスカレートして…というお話。アメリカの大学で実際に行われた実験をモティーフにした映画だそうな。
看守側のリーダーは非常に小心な男で、それゆえにその体制を維持するために残酷にふるまうことができる。それ以外の看守たちは、権力側(リーダー)に阿るイエスマンと否定的に感じていても従順してしまうものに大別される。極限状態で自我を維持するのは難しく、その思考を放棄してしまうのだろう。少なからず存在する反乱分子は徹底的に排除してしまう。この「徹底的」ってのは、残酷になれるかどうかが肝要。臆病な統治者にはそれができてしまう。このへんの構図は、ヒトラーとか毛沢東とかクメール・ルージュとかと同じ。ドイツ映画だから、ヒトラーをイメージしているのかな。ただ、これはさまざまな全体主義機構に適用することができちゃったりするので、それが歴史的な悲劇・惨劇を生み出していると言える。日本においても、天皇の御名のもと、という旗印の下で多くの人命や尊厳が損なわれてきたわけだしね。思考停止ってのはほんとうに怖い。それを生み出すものは人命にかかわるような極限状態で、これを忌避するためにも僕らは知識を得ようと志すわけだね。アンテナの感度を高めるために。
それにしても戦慄走る映画だわね。また観ちゃうな、コレ。
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