2007/08/18 (Sat) 13:56
日々徒然

雑記。


■映画『リンダリンダリンダ』

リンダリンダリンダ リンダリンダリンダ
ペ・ドゥナ、前田亜季 他 (2006/02/22)
バップ

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香椎由宇とペ・ドゥナという好みの女優さん目当て(みーはー)に見たんだけど、意外と良作。『スウィングガールス』『ウォーターボーイズ』『フラガール』の系譜に連なるんだろうけど、フツウの青春って決して劇的ではなく淡々と流れる日常の中にほのかに煌めく光や熱情によって生成されるんだよなって点でもっとも共感できる作品。ブルーハーツという素材を含めてターゲットは私らの世代(30代前半)なんだな、きっと。


■書籍『渡邉恒雄 メディアと権力』


渡邉恒雄 メディアと権力 渡邉恒雄 メディアと権力
魚住 昭 (2000/06)
講談社

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稀代のマキアヴェリアン・ナベツネが粛正を重ねながら確固たる権力を手にするまで。著者が採り上げた野中広務もそうなんだけど、権力を巡るハンドリングに長けた者が志のある者を駆逐しながら出世の階段を駆け上がるさまはおぞましく絶望的である。部落差別の根絶に奔走した若き日の野中、主体性論を掲げ独善的な共産党主義者に楯突いた若き日のナベツネ…共に権力に魅せられその闘争に己が居場所を見出し、その志を廃らせてしまうのだ。なにより恐ろしいのは、ジャーナリズムに縁の遠いはずのナベツネが不可侵の大新聞社を牛耳っている点にある。このあたりを踏まえた上で読売新聞や中央公論社や日テレの論説を読み解くとメディア・リテラシーを鍛える上で面白い。それから、巨人の物量作戦がことごとく失敗に終わるのはナベツネが大して野球に関心がないからなんだなと。

「君主たる者は、その政体を保持するために、時に応じて信義に背き、慈悲心に背き、人間性に背く必要がある(君主論)」それができないから、私はゼネコン社員を辞めたんだな、と改めて感じる一冊だった。時としてマキアヴェリズムが必要なことはわかるのだが、規模の大きい政体においてそれを断行することは私にはできそうにないし、それを恐れる人間でありたいと思うのだ。


■朝青龍問題

この惑星の親は子を叱らない…ってことじゃないかなあ。知らないけど。


■JRA競馬開催中止

馬インフルエンザ感染拡大、ということで開催中止。週中では開催に前向きな話も出ていたのだが、専門医に言わせると「ありえない発言」だとか。問題が生じた際のパブリックコメントでその組織や責任者の質が明らかになるという様式は、原発事故やミートホープや東横インなんかでも観察できるのだが、相変わらずJRAは競馬を愛していないなってことが観察できる。それから、メイショウサムソンも感染したそうで残念。早々に現地入りして前哨戦から臨む、という好ましい臨戦過程だっただけにね。昨年3位入線(後に薬物使用で失格)したディープインパクトよりはロンシャンの芝に適正があったはずだし、関係者もさぞかし無念だろうな。

2007/08/12 (Sun) 12:02
この時期にプロ野球観戦が楽しいという幸福

愛する横浜ベイスターズを応援しに阪神ファンの知人と試合を観戦してきた。この試合が実に好ゲームで見応え十分。

先発の両投手は決して好調というわけではなかったが、巧みに要所を締めて、中盤まで投手戦の様相。横浜が2−0でリードした7回表の阪神の攻撃は2番の赤星から。金本を抑えられる左腕は横浜には工藤以外にいないので、金本に打席が回るこの回が球数から言って工藤のラストイニングであり、と同時に勝負を決するイニングになるだろうと予想された。が、赤星、シーツの連打で、無死一塁、三塁という最悪の場面で四番・金本を迎えることになる。同点に追いつかれると、中継ぎ投手陣の力量差で阪神が勝つだろうから、工藤はここを1失点以内に抑えなければならない。ここで工藤は金本をレフトフライによる犠飛、続く林も打ち取り、最小の1失点で切り抜け、スタンディングオベーションに迎えられマウンドを降りた。このときの工藤をたたえる一塁側スタンドの雰囲気が実に印象的だった。横浜が(現在は4位であるが)優勝争いを演じるのは日本一に輝いた98年以来のこと。内容の締まった緊迫した試合をこの時期にファンが眺め、また、真剣勝負を味わいながら愛するチームと一体になり懸命に応援することができるのは実に9年ぶりであり、そうした空白の8年間を埋めるべく熱意を捧げる横浜ファンの姿は感動的ですらあった。おそらく、選手たちも感動してくれたことと思う。

試合の方は、弱気モードに陥った吉見の四球連発で同点に追いつかれ、なおも地獄の底を眺めながら、奇跡的に勝利を収めることができた。工藤の勝ちは消えてしまったのは残念極まりないが、このような試合を選手もファンも演出できれば、3位に食い込めるかもしれないなあ。戦前はファンでありながら最下位と順位予想したファン失格の私ではあるが、その分、過度な期待をすることもないので、一試合一試合を懸命に闘うチームを応援していこう、と改めて誓うのだった。友人も「阪神は負けてしまったが、(敗戦投手になった3連投の)久保田を責めることはできないし、いい試合だった。見に来て良かったなあ」と言っていた。横浜が負けたなら、私も同じようなことを言っただろうな。ただ、試合の巧拙は両チームより中日が断然上なので、まだまだ課題は多いんだけど(物量作戦の巨人は論外)。

2007/08/09 (Thu) 20:14
ジョージ・オーウェルの世界

評判の『善き人のためのソナタ』を見た。

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション 善き人のためのソナタ スタンダード・エディション
ガブリエル・ヤレド、ウルリッヒ・ミューエ 他 (2007/08/03)
アルバトロス

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原題‘Das Leben Der Anderen(The Life of Others)’とあるように、監視社会にあった冷戦下の東ドイツが舞台。レーニン主義やら毛沢東主義やらの支配体制は、秘密警察による徹底した監視体制と隣人間の密告を基に確立されている。前者で恐ろしいのは、‘国家’のために‘個’が存在している、という概念からなる個人の自由の制限と国家によるその管理。後者では、羨望やら嫉妬やら猜疑心やら人間の弱い部分を利用し個人を精神的に不具にすることで体制側が支配を容易にすること。そうした社会では権力者の力は絶対で、ゆえに腐敗が蔓延る。シュタージ(東独の秘密警察)の局員ヴィースラーは己が信条とする共産思想とその現実のギャップに悩み、監視相手である劇作家ドライマンの苦悩に共鳴する。

(以下、ネタバレありなので未見の方は読まないでください)

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2007/08/06 (Mon) 20:15
とりあえず

備忘録ということで、読み終わった書籍について触れておこう。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書) インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)
手嶋 龍一、佐藤 優 他 (2006/11)
幻冬舎

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「ウルトラ・ダラー」の手嶋龍一氏とムネオにまつわる不正事件で連座→有罪判決を食った(控訴中)佐藤優氏による「インテリジェンス」についての対談集。

彼らがここで使う「インテリジェンス」というのは、秘密戦とか諜報戦の意味。現代日本の外交における問題点は、収集された情報に対するリテラシーやその運用能力に長けた「インテリジェンス・オフィサー」の絶対的な不足、と彼らは述べている。省庁間の障壁やらそれを束ねるべき政治家の不能やらが情報収集力のあるTokyoの地の利を活かせない足かせになっており、ゆえに、インテリジェンス専門の機関を設け、その情報を統括管理し分析を加え、然るべき事態にそれを流動的に活用できるようにしよう、と提起している。まずは圧倒的な人材不足をなんとかせよ、と。

で、実際に安倍内閣ではそのような機関を設立すべく動いているそうな。このことと安倍さんが固着する憲法改正やら愛国心教育やらを組み合わせると、これまで圧倒的に軽視されていた国際社会秩序における日本のプレゼンスを高めるための下地を安倍政権は丹念に(←どこが?)紡いでいるわけだね。莫大な資金を提供しながら国際社会からまったく無視された湾岸戦争の悲哀はゴメンだと。まあ、そうして対外として張り合える態勢を整えたその先にはそれらが日本の国益に寄与するのだろう。

ただ、今の安倍政権の不人気ぶりではどうかねえ。本来必要なはずの特措法延長すら難しそうな情勢だしな。やっぱり、時間をかけて国民にひとつひとつ言葉を尽くして説明するしかないんじゃないかとは思う。「国防」って言葉に拒否反応を示す国民性だけに難しいんだろうけど、結局は国民の審判を仰ぐことになるのだから、もう少し国民を賢くする努力をしないといけないのではないかなあ。

…あ、ぜんぜん書評になってねえ。まあ手嶋さんの酔っぱらい方が相変わらずで微笑ましいってことで。それにしても、安倍さんと岸信介の鼻から口までの間の抜け方はやっぱり似ているよな…。安倍さんもじいちゃんくらいアクが強かったら人気も上がるだろうに。

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